笑顔と感動に出会う旅

運動と健康



<運動>
運動を適切に行なえば、だれでも運動の効果を得ることができる。きつい運動をすれば効果が出るというものではない
体力には、個人差があるので自分の身体に聞きながら 自分に合った運動量をする
自分に合った運動量は3つのバランス
運動の頻度を増やせば、強度や時間を減らし、強度を増やせば頻度や時間を減らすように頻度・強度・時間を調整して、自分に合った運動量を決定していきます。
体力(全身持久力や筋肉等)の向上や運動器の機能向上のためには、4メッツ時/週に相当する1回あたり30分以上。週2日以上の運動が最低限必要

 筋持久力 心拍数の上がらない程度に筋肉負荷をかけ続けるような運動で発揮される体力
 全身持久力 運動時に酸素を取り込む能力いわゆる「スタミナ」運動強度が上がっても息切れしない力
 柔軟性 筋肉やそのまわりの組織が伸び縮みする力関節の可動域が広い状態
 敏捷性 正確に判断し動作するまでの伝達処理能力 「すばしっこさ」
 平衡性 バランス感覚 視覚や足の裏の圧感覚で水平バラスを保つ
 巧緻性 「器用さ」・巧みに動作する能力
 筋力・瞬発力 脚力・握力・背筋力といった力の強さが瞬間的に最大のパワーを爆発させる動作


<骨量の維持・向上のためには、>
各身体部位への衝撃や骨に対してのねじれ力が伝わるような運動が効果的です
骨にカルシウムが蓄積されるのは、十分なミネラルの摂取と日の光を浴びることに加えて、骨に長軸方向のストレスをかける必要がある

<参考:トレーニング方法>
1)一方の脚を後に下げてつま先立ち、上体を沈ませる。その時前脚の膝は、つま先よりも前に出ないようにする
 両腕をまっすぐに伸ばして手の平を合わせる
2)1の状態から上半身をゆっくり左右に振ります
3)下半身をしっかりと固定し、顔は正面・腕はしっかり伸ばすその時肘が曲がらないように左右に振ります
 その時体の軸がぶれないようにする。



<運動強度>
最大心拍数の推測値と安静時心拍数から目標心拍数を求める方法・・・・・(カルボーネン法)
(220−年齢)−安静時心拍数×運動強度(%)+安静時心拍数=目標心拍数

1)ゆっくりイスに座ってリラックスして1分間の安静時の脈拍を測ります・・・・・A
220から自分の年齢を引きます(220−(年齢)・・・・・・・・B
3)自分の限界の何%のきつさで運動しますか・・・・・・C
40%の運動強度=0.4(体力に自信がない)   50%の運動強度=0.5(ほとんど運動しない)
60%の運動強度=0.6(普段よく運動する)
(B−A)×C+A=目標心拍数
<参考>
50歳未満100〜120拍/分   50歳以上 100〜110拍/分
「やや楽である」のレベルで週に3〜5日


年齢・心拍数(拍/分)と自覚症状から、運動強度を判定する方法。

相対的運動強度 強度の感じ方 20歳代 30歳代 40歳代 50歳代 60歳代 その他の感覚
   100%  最高にきつい  190  185  175  165  155  身体全体が苦しい
    90%  非常にきつい  175  170  165  155  145  無理 息がつまる
    80%  きつい  165  160  150  145  135  やめたい 続かない 頑張るのみ
    70%  ややきつい  150  145  140  135  125  汗びっしょり どこまで続くか不安
    60%  やや楽である  135  135  130  125  120  いつまでも続く、充実感、汗が出る
    50%  楽である  125  120  115  110  110  汗が出るか出ないか、
    40%  非常に楽である  110  110  105  100  100  楽しく気持ちがよいが、もの足りない
    30%  最高に楽である   90   90   90   90   90  まるで物足りない、もっと動きたい
    20%
  75   75   75   80   80

注意:生活習慣病患者等には、「きつい」と感じるような身体活動は避けた方がよい。「楽である」又は「ややきつい」と感じる程度の強さの身体活動が適切である。



ねばり強さは全身持久力として評価され、運動に必要なエネルギー源(糖質・脂質)と酸素取り組むことができる呼吸循環機能である最大酸素摂取量の値が大きいほど、全身持久力が優れていると評価されている
<全身持久力をアップさせるには、>

頻度・・・・疲労回復の様子をみながら週3〜4日程度
強度・・・・運動の経験などを考慮しながら、自分の限界の40〜85%程度のきつさで行う
時間・・・・20〜60分持続

参考:この最大酸素摂取量の低い人は、高い人に比べて低ければ低いほど、癌の相対危険度(死亡率)や糖尿病の罹患率が高くなる。・・・・年代別最大酸素摂取量の基準値は「身体の加齢現象 」に記載
日常生活で、疲れやすいとか、速く歩いただけで息切れがする方は、全身持久力が低下している
最大酸素摂取量は、酸素が薄くなると、相対的に体力低下が生じる 標高600mで、60ml/kg/分
標高3000mで2割減少する(50ml/kg/分)
高齢者では、酸素を消費する筋肉量の減少が最大酸素摂取量低下への影響が大きい。その結果下肢(太もも)の筋肉に刺激を加えるため、筋肉疲労する。
深呼吸を意識する(できるだけ大きく吸って大きく吐き出す動作)


<性・年代別の全身持久力の基準 (  )内は最大酸素摂取量を示す>
下の表に示す強度での運動を約3分以上継続できた場合は、基準を満たすとされる
年齢 18〜39歳 40〜59歳 60〜69歳
 男性 11.0メッツ(39ml/kg/分) 10.0メッツ(35ml/kg/分)
9.0メッツ(32ml/kg/分)
 女性 9.5メッツ(33ml/kg/分) 8.5メッツ(30ml/kg/分) 7.5メッツ(26ml/kg/分)
全身持久力は、できる限り長時間、一定の強度の身体活動・運動を維持できる能力である。一般的には、粘り強く、疲労に抵抗して身体を動かし続ける能力
70歳を超える人でも、十分な運動強度とトレーニング期間が維持出来れば最大酸素摂取量は向上する。

健康づくりのための身体活動基準2013参考資料の資料文献



3メッツ以上の身体活動(生活活動と運動)
メッツ 活動内容 1EXに相当する時間
 3.0 普通歩行 平地67m/分 幼い子供歩き・犬を連れて歩く・買い物   20分
 3.3 カーペット掃き・フロア掃き   18分
 3.8 平地94m/分やや速歩・風呂掃除   16分
 4.0 速歩 平地95〜100m/分 ラジオ体操第一体操   15分
 4.5 庭の草むしり・耕作   13分
 5.0 平地107m/分 かなり速歩   12分
 6.0 ジョギング10分以下と歩行 ゆっくりしたスイミング   10分
 6.5 エアロビクス    9分
 7.0 ジョギング・背泳・スケート    9分
 7.5 約1〜2kgの荷物を背負って山を登る    8分
 8.0 ランニング134m/分 クロールでゆっくり泳ぐ約45m/分    8分
10.0 ランニング161m/分    6分
11.0 クロールで速く泳ぐ約70m/分    5分
15.0 ランニングで階段を上がる    4分

参考:1EX(エクササイズ)の運動をする為に必要な時間は、60分にメッツの逆数をかければよい


3メッツ未満の身体活動(生活活動・運動)

     メッツ       身体活動
   1.8メッツ     皿洗いをする
   2.0メッツ     立って食事の支度をする
   2.3メッツ     ストレッチをする
   2.3メッツ     ガーデニングや水やりをする
   2.8メッツ     ゆっくりと平地を歩く

運動強度(メッツ)は、座って1メッツ 立って2メッツ 歩いて3メッツ やや速歩と自転車4メッツ ジョギング6メッツ また自覚運動強度では、楽に感じるスポーツは、3メッツ やや楽に感じる時、4メッツ ややきついと感じる時、5メッツというように、感じてとります
消費エネルギー(kcal)=( )メッツ×実施時間(時間)×体重(s)×1.05の公式で

健康づくりのための身体活動基準2013参考資料の資料文献


 

「健康づくりのための運動基準2006」の改定
1)強度が3メッツ以上の身体活動を23メッツ・時/週行う
(23メッツ・時/週は、1日あたりに換算すると3.3メッツ・時/日であり、中高強度身体活動を、3〜4メッツで行った場合、1日50〜60分に相当する)
  歩行又は、それと同等以上の強度の身体活動を毎日60分以上行う
  歩数に換算すると1日当たり約8、000〜10、000歩く

2)強度が3メッツ以上の運動4メッツ時/週行う
  息が弾み汗をかく程度の運動を毎週60分行う

3)65歳以上の高齢者に対しては、強度を問わず身体活動を10メッツ・時/週行う
  横になっままや座ったままにならなければ、どんな動きでもよいので、身体活動を毎日40分行う

4)現在の身体活動を少しでも増やす(今より毎日10分ずつ長く歩くようにする

5)性・年代別の全身持久力(最大酸素摂取量)の基準値として
  男性 40歳未満:11メッツ 40〜59歳:10メッツ  60歳以上:9.0メッツ
  女性 40歳未満:9.5メッツ 40〜59歳:8.5メッツ 60歳以上:7.5メッツ

参考:10.0メッツの強度の運動:ランニングなら167m/分(10km/時)速度で3分間以上継続できるのであれば、「少なくとも40〜59歳男性の基準値に相当する10.0メッツの全身持久力があると言える

6)65歳以上の高齢者の握力の参照値として
  男性38kg重  女性 23kg重また 歩行速度74m/分以上認知症発症リスクが低い)


健康づくりのための身体活動基準2013 「健康づくりのための運動基準2006改定」資料文献



<筋力強化のための知識>
運動により筋肉が育つしくみは、いったん傷つけられた筋線維が再生される過程で、以前より大きく育つこと
その際に重要なのが適切な栄養補給と休息です。
栄養不足や筋肉が補修されていない状態で、トレーニングを重ねるば、筋肉が育たいないばかりか故障の原因
栄養を過剰に摂取すると、消費されなかった分は、脂肪として蓄積される。
筋力強化には、負荷を大きく 回数を少なく
持久力強化には、負荷を小さく 回数を多くする
(参考)
1)筋力の向上 1RM (90〜100%max)
高い強度の負荷で、短い時間で行うと固有筋力を効果的に増加する

2)筋肥大の向上 3〜15RM (70〜90%max)
やや低い強度で時間をかけて行う

3)筋持久力の向上 20〜60RM (30〜60%max)
筋持久力を高めるには、筋に十分な血液を供給しながら実施
最大筋力の60〜70%を越えると血流を遮断する



登山を通じて運動不足の解消・肥満の解消 足腰の筋力強化、体の柔軟性を高めて膝や腰への負担を軽減し、充分なトレーニングを行い、自分の体力をしっかりと認識し実力以上の山を選択して登山していないか注意する。

                        

 山の歩く姿
背筋を伸ばし、リラックスしたい姿勢を取り、腕の推進力を使わないで、体重移動で歩くことを意識する
*頭の位置を安定させ動かなようにする
*どこの筋肉が使われているか意識する
*足裏全体で、着地をしていること。
*片足立ちになった時の安定性を意識する
*足で蹴らずに、重心移動で上り下りする


<登山に必要な体力の要素>



基礎的体力

筋力 登山の動きのすべてに必要また体温を上げる働きや体力の保存
持久力 登山動作を継続する力 不足するとバテやすくなり、下山時の事故につながる
心肺能力 不足すると登りでもすぐに息が上がる身体の循環にも影響する


補助的能力

 平衡性 不整地や不安定な場所でも、バランスよく安定して歩ける
 敏捷性 素早く体勢を整えたり、体を動かす能力
 柔軟性 関節可動域が広い状態 柔軟性がないと疲労によるケガのリスクが高い




登りで主に使われた筋肉


 太ももを上げる動作 股関節屈曲 腸腰筋 (短縮性筋収縮)
 太ももを下げる動作 股関節伸展 大殿筋・大腿二頭筋(短縮性筋収縮)
 膝を伸ばす動作 膝関節の伸展 大腿四頭筋 (短縮性筋収縮)
 かかとを上げる動作 足首の伸展 下腿三頭筋 (短縮性筋収縮)
 姿勢を保つ動作 腹筋 インナーマッスル
背筋
等尺性収縮


下りで主に使われる筋肉


 膝を曲げる動作 膝関節の屈曲  大腿四頭筋  (伸張性筋収縮)
かかとを下げる動作 足首の屈曲  下腿三等筋  (伸張性筋収縮)
姿勢を保つ動作 腹筋インナーマッスル
背筋
等尺性収縮



<参考>


短縮性(縮まる)筋収縮 重力と反対の方向に持ち上げる時に使われる 筋肉が縮まりながら、力を発揮する筋肉収縮:登り
伸張性(伸びる)筋収縮
筋肉が伸ばされながら、力を発揮する筋肉 重力に対するブレーキやクッションとして使われる:下山
等尺性(変わらない)筋収縮 筋肉の長さが変わらない状態で力を発揮する 姿勢を保持する体幹部荷重がかかる肩の筋肉

登りでも、下りでも大腿四頭筋が使われているので、筋持久力不足によって筋力が低下して、下りの際に、ブレーキの働きが出来なくなって、転倒する事故が多い。




<参考>


登山の活動強度・・厚生労働省の「健康づくりのための身体活動基準2013」によると


6.3メッツ 荷物なしで山を登る
6.5メッツ 0〜4.1kgの荷物を持って山を登る
7.3メッツ 4.5kg〜9.1kgの荷物を持って山を登る
8.3メッツ 9.5kg〜19.1kgの荷物を持って山を登る
9.0メッツ 19.1kg以上の荷物を持って山を登る

登山の種類と運動強度(メッツ)の関係

標高差300m(1時間で登れる歩行)・・・・6メッツ

標高差400m(一般縦走や一般登山)・・・7メッツ

標高差500m(難路・ハードな登山)・・・・8メッツ


登高率(1時間あたり)で何メートルの高度を獲得できるかで体力を評価


メッツ 山で登高速度
 4  190m/時
 5  270m/時
 6  350m/時
 7  430m/時
 8  510m/時
 9  590m/時
10  670m/時
11  750m/時
12  830m/時

<メッツとは、きつさに耐える体力>

ある動作や運動をするときに安静時の何倍のエネルギーを消費するかを表す数値
寝ている状態(1メッツ)に比べてゆっくり歩き(2メッツ)は2倍のエネルギーを消費しており、エネルギー発生に関わる筋肉や骨格にかかる負担も増えていく。
身体活動強度の単位「メッツ」に「時間」を掛けて身体活動量の単位としたものをエクササイズ(EX)



<健康情報>
急性高山病:急激な高度の変化に対応出来ずに血中の酸素濃度が少なくなって発病
自覚症状
1・頭痛 耐えがたい症状は重度
2・消化器症状 食欲不振・吐き気・嘔吐
3・疲労感・倦怠感 耐えがたい症状は重度
4・めまい かなり感じる=中等度 耐えがたい症状は重度
5・睡眠障害 数回起きた・まったく寝れなかった
6・精神状態の変調 失見当・混乱・無感覚・意識が完全でない
7・運動失調 バランスが悪い・転倒・立っていられない
8・末梢の浮腫 2ヵ所以上あるか

頭痛と他の2〜8項目が該当すると急性高山病の可能性あります 対策が必要です


急性高山病の予防法

ゆっくり登る
ゆっくり深い呼吸(腹式呼吸を意識する)
水分補給する (こまめに水分をとる)
低酸素に慣れる(余裕のある行程にする)
持久力を高めるトレーニングをする

筋力を向上させるトレーニング(レジスタンス運動)について・・・・3つの基本運動

参考文献:発達運動論:NHK出版 運動と健康:NHK出版 山と渓谷2016年11月:山と渓谷社 健康づくりのための身体活動基準2013
生死を分ける山の遭難回避術:誠文堂新光社