笑顔と感動に出会う旅

身体の加齢現象





Life  is  motion

生きていることは、動いている・・・・・アリストテレス




加齢現象





加齢現象は必ず起きる 全身持久力・腹筋力・背筋力・敏捷性・柔軟性・平衡性は、加齢と共に低下するまた加齢による代謝機能障害による集中力の低下や思考力の低下し、転倒事故・道迷いなど社会問題が起きている。 また疲労による持病が悪化したり心臓への負担が増大し、心疾患を発病するリスクが高くなっている。
身体の衰えを感じながら、自分の体力を知りながら適切な運動を継続的に行いさらに身体活動を維持・増加させて身体の加齢現象の進み具合を緩和しませんか。


<姿勢の変化>


男性の姿勢の変化は、50歳代 女性は30歳代から認められる
姿勢の特徴は、頭部前方変化・胸椎部後彎(円背)・腰椎部前彎・股関節屈曲・膝関節屈曲 一般に屈筋群(ハムストリング・大腿後測)の方が、伸筋群(大腿前側・大腿四頭筋)よりも加齢に伴う筋力の低下が遅い、そのために膝の曲がった立位姿勢がとられる


<歩行能力の変化>


若年層と比べると歩行速度・歩幅・歩行率が小さくなり、両脚支持時間(右足と左足が同時に地面に接してる状態)が長くなる。
歩行スピードの低下は、大腰筋(腸腰筋に含まれる)と大腿部伸筋群(大腿四頭筋)の筋量の低下が原因
足の踏み込み角度、蹴り出し角度が小さい(つまずき転倒原因)など股関節の屈曲と伸展角度の減少で、つま先(前脚接地時)の足関節背屈角度減少と地面が離れてから踵が接地(遊脚期から踵接地)時にかけてつま先の運動軌道が低くなる・・・・すり足歩行
高齢者になるほど、すべての下肢筋に持続的な筋活動がみられる。特に前脛骨筋・内側広筋・大腿二頭筋・大殿筋に大きな筋活動をしているので、筋疲労を引き起こしている。

<刺激に対する反応動作が遅くなる>


感覚情報の処理、認知、判断、運動指令の組み立てに要する時間がより多く必要になる
体性感覚(皮膚感覚、固有感覚)、前庭感覚、視覚、聴覚などの感覚系機能の低下

<神経系活動の変化>


加齢により主動筋の運動ニューロン数の減少で、主動筋と共同筋間の調節障害及び主動筋/拮抗筋の同時活動増加が起こる

<筋組織の筋力発揮能力の変化>


筋肉の萎縮や筋肉に占める遅筋線維活動の増加や筋組織の低下が加齢によって変化する


<加齢と体力の低下>

20歳の体力を100とした年齢の体力変化



20歳
50歳
70歳
握力
100
90
70
反復横跳び
100
80
60
垂直跳び
100
70
50
立位体前屈
100
55
50
腕立て伏せ
100
50
25
閉眼片足立ち
100
40
20



膝伸張力・背筋力などが、加齢により低下が大きく速い動作での筋力発揮能力の低下や筋に占める遅筋線維の相対的増加や筋の萎縮や筋組織の低下が筋力・筋パワーの変化に出る。




<最大酸素摂取量の変化>

年代別の最大酸素摂取量の基準値(単位ml/kg/分)



20歳
30歳
40歳
50歳
60歳
男性
40
38
37
34
33
女性
33
32
31
29
28


呼吸循環機能や抹消での代謝機能を総合的評価するのが、最大酸素摂取量でありまた全身持久力の指数どもある。加齢に伴い肺胞は、小さくなり、肺胞表面積は減少し、肺の弾性収縮力も低下し、最大換気量減少・1秒率・二酸化炭素交換能力や最大心拍数や心拍出量が低下するため、最大酸素摂取量が低下する。・・・・・・対策は、運動と健康へ・・・・・・





<抗重力筋について>


地球上で生活する以上、常に重力の影響を受ける。この重力に対して姿勢を保持するために、緊張を受けている筋肉を抗重力筋と言う。
正常立位での重心線が身体のやや前方を通っているため、背筋にある筋肉は全て持続的な筋緊張を保たなければならない
立位姿勢の保持には、腹側の筋群よりも背筋の筋群の方が重要な働きをしている。
身体の腹部側:前脛骨筋・大腿四頭筋・腹筋群・頸部屈筋群
身体の背中側:下腿三頭筋・ハムストリング・大殿筋・脊柱起立筋群
頸部伸筋群・脊柱起立筋群・ハムストリング・ヒラメ筋を特に主要姿勢筋群と呼んでいる。




<身体の重心線について>


立位時の重心線は、耳垂・肩峰・大転子・股関節の後方(第4腰椎のやや前方)・膝関節のやや前方・足関節外果2p〜5cm
重心位置(足底圧中心)を観察すると、両足の中央よりやや左側に位置する例が多いまたこの時接地足底面積を計測すると左足の方が右足比べて大きかった。
◎開閉眼ともに左足立ちの方が右足立ちに比べて動揺が小さく安定性が優れている
◎足踏みをした時、足の裏が地面に接地している時間を比べると左足の方が右足よりわずかに長い
◎正中線に対して左右のどちらが重いのか比べると右半身が重い傾向、それは肝臓の位置によるもの
一般健康成人の多くは、左が支持脚(軸足)として優位に働き、右足は、左足に比べてより強くかつ巧みな動きをする
重心動揺軌跡距離・重心動揺面積とも高齢者なるほど増加し、バラツキも大きくなる しかも重心動揺距離 閉眼/開眼比を比べると高齢者になるほど、閉眼時の影響を強く受ける。



<正しい歩き方>


◎目線を歩く方向に向けると 頭が左右にぶれなくなり疲れにくくなります。
◎肩の力が入らない程度に背筋(背中)を伸ばすと腕を振りやすくなります。
◎足は、かかとから地面につくと転倒しにくくなります。
◎軸足の膝をしっかり伸ばすと、腰の位置が高くなり歩幅が広がります。



<身体について>


歩くときは、下肢を振り上げるために働くのが、大腿直筋・外側広筋などの大腿四頭筋・腸腰筋・前脛骨筋 そして振り上げた下肢を前方に移動させるのが、大殿筋・腓腹筋・ヒラメ筋ですその他にも上半身の姿勢を維持するために脊柱起立筋や腹直筋が使われているまた腕を振り続けるため大胸筋や上腕二頭筋・三頭筋を使う。
歩くことで、下半身の筋を中心に全身の70%〜80%の筋が使われているまた平衡感覚や敏捷性を維持・向上させる事が出来ます。




<転倒予防について>


◎足関節・膝関節の筋力強化や足関節・股関節の柔軟性を高めるような運動を実施する。
◎定期的にウォーキングやスポーツを実施し、習慣化する。
◎日常生活の中でこまめに動き身体活動量を減少させないようにする
◎加速度外乱に類似したような加速度刺激を用いたバラウス訓練を行う
◎転倒に対して不安を抱かないようにする転んでも起きればよいと思うこと
筋肉の柔軟性・関節の可動域拡大などの目的にストレッチする 特に股関節伸展筋・膝伸展筋・足関節の底屈筋など
大殿筋・大腿四頭筋などを中心にした筋肉トレーニングして姿勢保持や歩行を支持する筋肉を強化する




自分の体力と運動を知るには、・・・・・・・運動と健康へ





参考文献:発達運動学(NHK出版) 運動と健康(NHK出版) 健康づくりのための身体活動基準2013